先ずは元BELLE AND SEBASTIANのIsobel Campbell。BELLE AND SEBASTIANは90年代中頃から活動するグラズゴーのバンドですが、出たての頃は80'sのネオアコ周辺(Orange JuiceやFeltやSmithsなど)の影響を受けたネオアコ・フォロワーみたいな言い方をされていたので、ちょっと興味を持ちましたが、どうかなあ、という感じで真剣には聴きませんでした。というか当時はもう自分自身がネオアコを欲していなかった。Isobelはその後ソロになりますが、まあこのウィスパー声ですから、クロディーヌ好きの耳はちょっと反応してしまう訳です。曲調や歌い方なんか完全に意識してますよね。これ。
次はそのBELLE AND SEBASTIANとも関係のあるCamera Obscura。この音の感じ、すごく懐かしいですねえ。Feltのラスト・アルバムとかThe Jesus and Mary Chainの『Darklands』とか思い出します。80年代以降のイギリスの正統派ギターバンドっぽい音です。歌声は全然ウィスパー・ヴォイスではないのですが、嫌いではないです。それにしてもIsobelにせよ、このヴォーカルの女性にせよ、年齢不詳というか若いのかおばさんなのかよくわかりません。見た目は音楽の善し悪しに関係ない筈なんですが、気にはなりますよね〜。ファンの方、ごめんなさい。
続いてThe Bird and the Bee。このヴォーカルの女性、ローウェル・ジョージの娘さんだそうです。見た目がちょっと濃そうな感じ以外は、お父さんの影響はあまり感じられないですが。それにしても、この曲のリフレインは耳に残りますねえ〜。結局、この部分しか残ってないかも知れないですけどね。このリフレインの部分はウィスパーっぽいですが、他の曲でもファルセットを上手く使っています。男女二人組で、イメージとしては以前紹介したLes Rita Mitsoukoっぽいかも。
次はThe Brunettes。このグループも男女二人組です。イントロ、ちょっとエキゾ入ってますねえ。こういうのは珍しいかも。この曲では女性ヴォーカルよりも男性の方のヴォーカルの方がフューチャーされてますが、この声の感じ、The Monochrome SetのBidとThe CarsのRic Ocasekを足して2で割ったみたいな感じですね。このグループはヴァラエティー豊かないろんなタイプの曲をやっていますが、うまいとは思っても何度も聴くかとなるとやはりちょっと疑問なんですねえ。
続いてはThe Softies。2000年に活動停止しているので、リアルタイムじゃない所は合格点ですね。HeavenlyとかThe Sundaysとかの流れをくむ感じで、これも懐かしい感じだなあ。ギターだけの演奏はTracey Thornのソロアルバムとか80'sっぽい雰囲気もあります。私的にはとっても女の子チックで好きですねえ。メンバーのRose Melbergはソロでも活動していますが、基本的にはThe Softiesもソロもあまり変わりないようです。どちらかと云えばソロの方がもっと“女の子のお部屋”っぽい感じになってます。
次はちょっと毛色が違いますがEspersです。何とも幻妖な雰囲気が濃厚で、ゴシック・フォークとでもいいましょうか、演奏自体は60年代のUSのマイナーサイケのような雰囲気もあります。ボーカルは妖精系というか魔女系というか、ハイトーンの非常に美しい声です。いずれにしても“鬱蒼とした森の奥”みたいなイメージですね。このグループのメンバーでボーカル担当のMeg Bairdもソロで活動していますが、そちらはイギリスのトラッド・フォーク系の作品で、内容的にはAnne Briggsのセカンドアルバムっぽい感じです。それは個人的には好みじゃないんですよね〜。
続いてはJuana Molina。この方、アルゼンチン人だそうです。聴いていただけばわかりますが、アルゼンチンの音響系アーティストして結構人気があるみたい。アルゼンチンで音響系、このギャップがモンドなんでしょうかねえ。エレクトロの音塊は非常に気持ちいいですし、声の感じも悪くないですが、やはりどうしてもここで問題になるのは言語、つまりスペイン語の語感ですね。このサウンドでフランス語だったらどうでしょうかねえ。この人はもともとコメディアンだったそうで、経歴もユニークです。
最後に本命のThe Postmarks。ウィスパーな声の感じ、メランコリックな曲調ともにかなりいい線を行ってますが、う〜ん、残念ながら何かが違う。そのウィスパーな声なんですが、クロディーヌと比べて見ると、ちょっと低めなんですねえ。もう少し高ければ完璧です。あとこういうのを聴いてて思うのは、どんなにソフト・ロックとか60年代のものに影響を受けて、そのオマージュみたいな作品を作っても、やはりあの時代の空気感までは再現できないってことなんですねえ。所詮、フェイクはフェイクか。残念。
こうしてまた、諦めが悪い私のクロディーヌ探しの旅は続くのでした。
